※2022/8中旬まで、ゴリラ・オフロード仕様製作は毎朝1話ずつ公開されます。
キャブの次はアクセルワイヤーです。
現状の元からついてたアクセルワイヤーはゴリラ/モンキーの純正ハンドル用ですので、新ハンドルに交換すると長すぎて使えません。
今回はこの長すぎるアクセルワイヤーの長さをDIYで短縮調整する作業です。ワイヤーの先端形状が異なるだけでクラッチワイヤーなどにも応用可能です。
まず、理想とするワイヤーの長さの目星をつけ、先端が来て欲しい箇所(最終的に切断する箇所)に油性マジックで印をつけます。
マジックの印は作業中に擦れて見えにくくなる可能性もありますんで、念のため切断長を計測しておきます。今回はだいたい10cmくらい短くします。
ワイヤーアウター(ワイヤーハウジング)側にも印をつけます。マジックでは書けませんのでテープを使いました。
完成品が短すぎると使用不能なゴミになってしまうので、ワイヤーもアウターも気持ち長め(数mm程度)に製作します。
ワイヤーを切断します。この段階では最終目的の長さでは切らず、先端部分だけ切り落とします。切断にはワイヤーカッターが必須です。ワイヤー鋼はペンチで切るとペンチを痛めます。
ワイヤー先端部の留め部のサイズ計測をします。直径3.03と出てますが3.0mmですね。
ワイヤーの太さも計測しました、1.6mm。
旋盤で先端の留め部と同じサイズ(外径3.0mm、内径1.6mm)の部品を作成します。今回使ったのはA2017の端材。
ワイヤーを作成した先端の留め部パーツに通し、目的の長さの箇所にこの留め部パーツを合わせます。ここで先端の留め部パーツから2mmほどワイヤーが出る長さで切断します。丁度の長さで切るとこの後のハンダ流し込みがし辛くなります。
留め部パーツからワイヤーを少し多めに出してワイヤー先端を少しほぐします。留め部パーツは画像には写っていませんが、抜かずに移動しています。
ほぐした先端部へ再び留め部パーツを移動します。内径はワイヤーサイズになっていますので抜けずにほぐした先端部で止まる感じですね(これで完成ではないですよ、もうひと手間)。
留め部パーツの前後(赤矢印の箇所)にフラックスを流し込んで溶けたハンダをワイヤーに浸透させるような感じでハンダづけ(流し込み)をします。
仕上げにグラインダーで先端を整えればワイヤーの長さ調整は完了です!ハンダを浸透させたワイヤーが先端パーツよりも物理的に太いので抜けることはないです。
次にワイヤーアウター(ワイヤーハウジング)の長さ調整です。
ワイヤーアウターも内部の巻線はワイヤーと同質の鋼材ですのでワイヤーカッターで切断します(グラインダーでも可)。
ワイヤーカッターで切断した場合、当然ながら内部の巻線が潰れて汚いのでグラインダーで整えます。
グラインダーで削った後は内径側にバリが出来ますので丸ヤスリでバリを除去します。
最後にワイヤーアウター(ワイヤーハウジング)の先端にキャップをつけなければいけませんが、このアウターの太さの場合、MTBで使ってたブレーキワイヤーのアウターキャップがドンピシャなので流用することにしました、なければ旋盤で同サイズのものを作るところですが。
アウターキャップはカシめる必要はないです。こだわる方は締め付け締結用の電工ペンチなどでカシめてください。
最後に取り付けて完成であります!
画像が多く旋盤を使ったりしていますので、手間と時間のかかる作業に見えますが作業に要した時間は1時間強くらいです(実際、大した作業ではないですし...)。