ゴリラ・オフロード仕様のために購入した中華デジタルメーターです。
この謎多き中華デジタルメーター、設定などで困っている人もいると思いますんで、下記について書きます。
・モデル名などについて
・配線図と配線接続
・設定モードへの切り替え
・設定モード項目と設定方法
・操作方法
>時刻と速度&距離単位の設定
>表示切り替え
>トリップメーターのゼロリセット
>デジタル表示部バックライト色切り替え
・コネクターのカスタマイズと防水対策
●モデル名などについて:
アマゾンやeBayやAliExpressで売っているノーブランド中華メーターですが(KosoのRX2Nのフェイク品)、非常に多くの中華ショップ・中華マニファクチャラーが取り扱い販売しているようでモデル名はざっと調べたところ、
SS182
M-SS182
HJC-YB010(182)
GK2112085
TERFU
HuangShan Benma
MTIT-022
BMAASMM003
SM0007
SKU410590
と様々です(探せばもっとあると思います)。
ちなみにワタクシはeBayで$30くらいで購入、パッケージの箱にあるモデル名らしきものはこれだけ。
おそらくSKU410590-1Q010がモデル名かと思います(多分)。
●配線図と配線接続:
ワタクシの買ったメーターには配線マニュアル(下記画像のA)がついていたのですが、これが超ウソっぱち(笑)。別のメーターのマニュアルなんじゃないかと。しょうがなくWebで探して見るとアマゾンで売ってるらしきモデル名SS182で配線図がありましたので、一つ一つ結線して調べたら、これでドンピシャなようです(下記画像のB)。
※配線図の入手は「SS182 メーター 配線」で画像検索すると沢山ヒットします
ケーブル1本1本の色はかなり違いますが、コネクタの番号と機能は一致していました。
各配線は次のように接続します:
番号
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接続先
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備考
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1,2,3,4,5,11
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ギアポジションセンサーがあれば各ギアポジションのケーブル、なければ未接続。 モンキー/ゴリラの4速リターンのギアポジションセンサーについてはこちらの記事(リンク)を参照してください。 |
それぞれ1速〜6速のギアポジション表示
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6,14,18
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付属の速度センサーコネクター
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速度検出表示
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7
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EFIワーニングがあればそれを、なければ未接続かGND接続
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EFI警告灯
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8
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水温計センサーを接続
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水温警告灯
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9
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燃料ゲージセンサー、なければGND接続
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燃料計表示
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10
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ニュートラル検出ケーブル、ギアポジションセンサーがある場合はそのニュートラルケーブル
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ニュートラルランプ表示
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12,16
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LRそれぞれのウインカーのケーブルを分岐して接続
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LRウインカー表示
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13
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ハイビームへのケーブルを分岐して接続
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ハイビーム警告灯
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15
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電源のGNDケーブル、メインハーネスのGNDに接続
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本機のGND
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17
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イグニッションコイルに接続するパルス(黒黄、要は緑でない方)を分岐して接続
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タコメーター動作表示
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19
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イグニッションへ向かう常時通電の+12v電源、バッテリの+線を直でも可
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時計や設定保持のための常時電源
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20
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イグニッションから出るイグニッションONで通電となる+12v電源
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本機の動作電源
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接続で注意することはほぼないかと。あるとすれば
・9番の燃料計のケーブルは燃料計センサーがなければGND接続(繋がないと燃料警告灯がつきっぱなしになります、数秒間の平均値で反応しますので接続してしばらくすると警告灯は消えます)
・速度センサーに繋がる3端子コネクターの真ん中14番はBack Lightではありません、おそらく速度センサーのアースかと(これはメーターからのコネクタに繋げるだけなので特に気にする必要はないです)。
●設定モードへの切り替え:
困ったのは設定方法です。
気筒数を設定しないとタコメーターが機能しないし、タイヤ外周長を設定しないと正しい速度が表示されません。
SS182の設定方法を詳しく書いているブログがいくつかあったのですが、そのどれもが「設定モードに入るにはメーターの両方のボタンを同時長押し」ですが、ワタクシの購入したものは時刻変更モードになるだけで設定モードにはなりません。
昔、コンピューターゲームの類でやった隠しコマンド探しのようにアレコレいじって見つけましたよ設定方法!
私の購入したメーターで設定モードに入るには、イグニッションOFF(電源OFF)の状態から
1. Lボタン(向かって左のボタン)を押したままイグニッションON(電源投入)
2. 起動デモが終了したらデジタル表示部が設定モードになる
3. Lボタンをリリース
これで下記の画面の設定画面が表示されます。
このメーター、どうやら市場には2種類のものがあるようで以下の違いがあります
・メーターの両方のボタンを同時長押しで設定モードになる機種
・Lボタンを押しながら電源投入で設定モードになる機種
私のは後者で情報が不足気味の方の機種になります。
※どちらも配線接続は同じなようです(ソースはワタクシのこのメーター)。
※後者の場合、バッテリレスだと設定困難なので注意
※そもそもバッテリレスだと19番から供給されるスタンバイ電源がないので設定内容がいつまで保持されるか謎です。
ここでは後者のタイプの設定方法と使用方法を解説します。前者のタイプは他のWebページを探してください。
●設定モード項目と設定方法:
設定画面ですが、以下のようになっています:
1:気筒数(1〜8)
2:燃料計抵抗値(1=100Ω, 5=500Ω)
3:水温計設定(C=摂氏, H(K)=華氏)
4:タイヤ外周長(mmで設定)
5:距離計リセット回数(設定不可?)
温度表示なんてないのに摂氏華氏の切り替えが謎です。5番の距離計リセット回数というのはよく分かりません。
設定方法ですが、Lボタンの長押しで設定対象の切り替え、Lボタンのクリック押しで設定値変更です。Rボタンは使いません。何もボタンを押さずに放置すると通常モードに切り替わります。
タイヤ外周長は千の桁→百の桁→十の桁→一の桁と、Lボタン長押しで対象を移動です。
●操作方法:
このメーターにはL/Rの2つのボタンがあります。
時刻と速度&距離単位の設定
1. Lボタンを長押しすると時刻の時間が点滅を始めます
2. Rボタンで時間をセット
3. 時間が点滅の状態でLボタンを長押しすると時刻の分が点滅を始めます
4. Rボタンで分をセット
5. 時刻の分が点滅の状態でLボタンを長押しすると速度&距離単位が点滅を始めます
6. Rボタンでkm/mileを選択
※要はLボタンの長押しで設定対象を移動、Rボタンで設定値変更です
※何もせず放置すると通常モードに戻ります。
表示切り替え
Lボタンのクリック押しでデジタル表示内がODO→トリップ→電圧とローテートで切り替わります。
トリップメーターのゼロリセット
Lボタンでトリップ表示に切り替えてRボタンを長押しするとゼロリセットします。
デジタル表示部バックライト色切り替え
Rボタンで青/燈と切り替わります。
●コネクターのカスタマイズと防水対策
ワタクシ的にこのデジタルメーターを車体に組み込む際、とても困った問題がありました。それは接続ケーブルが短いこと。
アッパーカウル内やヘッドライト付近で接続するならこれでもいいのでしょうが、ワタクシの場合、接続はタンクの下に集中させたかったのです。これじゃタンク下まで届きません。
そこでケーブルを延長するために色々と方策を練ったのですが、手っ取り早い方法として「途中でぶった切って配線を継いで延長する」ですが、これは切った張った感がでてしまいスマートではない、また表示不良などの不具合が発生した際に疑う箇所(=延長で継いだ箇所)が増えてしまいます。現状のコネクタのメス/オスを買ってきて延長コードを作成しても同じことですね。
最善策はケーブルそのものを作り変えるです。
メーターユニット側には20pinコネクタで接続されていますが、このコネクタ、汎用品らしくAliExpressで売ってました。
このコネクタを売ってるページは以下です(2022/07現在、2つの出品があります):
Gray 20 pin not waterproof auto connectors plug male 179057-6 auto accessories wire connection plug 179057-2
1 Set 20 Pin/Way Automotive Wire Electrical Connector Auto Socket With Terminals端子の予備は入っていませんので圧着失敗などに備えて2つくらい買っておくことをオススメします。
このコネクタに使える最も太い配線であろうAWG-18で新たなケーブルを作りました。細身の端子を圧着できる電工ペンチが必須です。
ケーブルを製作する場合、本体コネクタ部の防水のためにケーブルカバーを同時に施工することをオススメします。ワタクシが施したのはキタコのコネクターカバー(0900-755-03002)です。
※コネクタを組んだ後でも9pinコネクタ側から挿入すれば首の部分を通せないことはないです、ギリ通ります。
このカバー、コネクター部をカバーするには少し長いのでハサミで長さを調整し、装着後にタイラップで締めるとイイ感じの防水カバーとなります。
こういう感じ↓↓↓になります。
雨中の走行や洗車などでかぶる程度であれば十分に防いでくれることと思います。
色々と情報が錯綜気味でヤヤコしいメーターですが、設定してしまえば安価で十分な働きをしてくれるコスパの良いメーターかと思います。KOSOさんにはちょっと申し訳ないですが...