オートバイやMTB用のスプリングコンプレッサーを選択する際に注意点は
・4輪用はスプリングに掛けるフックが太すぎて使えない可能性が非常に高いので、例え2輪で使用可能と書いてても4輪用と銘打ってるものは避けましょう(上記の写真では中段の左のタイプが多いです)
・安いものは粗悪でスプリング表面に著しい傷がつくので慎重に選んだ方がよいです(上記の写真では上段の真ん中のタイプ、スプリングを挟む角リングの接続ネジが脆弱で曲がってしまいスプリングを傷つける事例が多いです)
ワタクシ的に簡易タイプでお勧めは
・上記の写真の上段左のストレートやアストロで売っている2輪専用品、これは安い上に使い勝手もよく評判が良いです。ただし、フックの移動量が少ないので長いサスには使えないことがあるかも(フックの移動量が少ない=バネを充分に縮ませることができない)。
・上記の写真の上段右のタイプ、DRC製もしくはUNIT製のものがありますが長めのツインショックには使い勝手がよいです。
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いきなりですが、完成品です
材料は
・40mmX40mmの厚手のステンレスのLアングル(車庫にあった残材)
・アングルを結合するためのM12のボルトとナット
・M10の寸切り(全ネジシャフト)
・M10の長ナット、ナット、ワッシャー
・荷掛けフック(厚手の鉄製)
・M12の長ネジ、M10の長ネジ
・スナップピン
・M6のボルト&ナット
寸きりやM12のボルトナットは購入しましたが、それ以外は殆ど家にあったものです。ホムセンで売ってるL字40〜50mmのアングル鋼材も流用可能と思います。
製作上の難点はM10やM12の穴を開ける作業。ウチのボール盤はホビー用の小型でとてもM10の穴を開けパワーはないので、ハンドドリルで穴あけしました。それでもいきなり10mmや12mmの穴を開けるのは失敗しやすいので、最初に穴を開ける位置にポンチで印を付けた後、4→6→8→9→10→11→12mmと徐々に穴を大きくしながら開けていきます。
完成したスプリングコンプレッサーですが、どういう構造になってるかというと、下の画像でLアングルを2枚結合してコの字にしてるのが分かると思います。それをM12のボルトとナットで留めてます。
サスのマウント穴にはM10の長ネジにドリルで穴を開け、抜け防止のスナップピンを差し込むようにしています(サスマウントが12mmの場合はM12の長ネジを使う)。
別の角度から寸切りのネジを締め込むとスプリングが引っ張られる仕組みです。
フック部は以下のようになっています。
厚手の荷掛けフックをスプリングに掛かるように曲げ、長ネジのM6のボルト留めするように6mmの穴を開けた後、バーナーで焼き入れしています。これでピッチの細かいサスでも対応可能!
このフックは角をヤスリで丸めていることと、ネジ留めになっていることでスプリングのどんな傾斜にもフィットしますので、スプリングも傷つきにくいです。
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このサスの場合、スプリングリテーナーはアッパーマウントと一体式でネジ留め且つダブルナットになってます。アッパーマウントにスプリングリテーナーを差し込んでいるタイプもあります。どちらもスプリングを縮めることで外せる状態になります。
このサスの場合、ダブルナットを緩めてアッパーマウントを外します。このようなサスのタイプの場合、ダブルナットやアッパーマウントには超強力なネジロックが塗布されていますので、緩めるのは結構な気合いが必要な場合があります。
※注意:再組み立ての際、必ず強力永久タイプのネジロックを塗布し、しっかりとネジを締めてください、走行中にアッパマウント部が緩むと事故に直結します。
以下、アッパーを外し、スプリングを抜いて、ダンパーの状態やメインシャフトの錆や傷をチェックしました。
オートバイネタですが、サイズが異なりますが、MTB用のリアサスにも応用可能かと思います。とはいえ、MTBの殆どの金属バネサスはプリロードリングを緩めるとアッパー部がスルっと抜ける構造ですので、使うことはないかな...
蛇足ですが、こういう無茶をするのはやめましょう、大怪我します(恐)