2017/09/10
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ゴリラ・オフロード仕様-12:88ccゴリラのインプレ

ナンバーと任意保険を整えたので、本格的な分解に入る前に一度、乗ってみようとしたのですが、そのまま走るにはどうにも気になる箇所がありました。

それはフロントフォークの向き
※上の写真は試走後の写真でフロントフォークの向きは正規に戻した後

このゴリラですが、納車時からキャリパーが前側になるよう、フォークの前後を逆にしてるんですわ。前オーナーによる施工なのか前々オーナーによる施工なのか分かりませんが、クラシカルな雰囲気を出す手法としてタマに行われるっす。


「なんでコレがクラシカルなのん?」
っていうと、オートバイにディスクブレーキが採用され始めた黎明期はキャリパー冷却やフォーク剛性の問題でキャリパーを前側にしたモデルが多かったから。
現代において“一般的な話としてどうなのか?”というと、ブレーキとフォークに対しては特にメリットもデメリットもありません(が、キャリパー位置は後方を前提で設計してるんで、前側にしない方が無難っすね)。

ただ、NSR50のフォークの場合、下の画像のようにスピードメーターワイヤーの取り出しがイビツなことになるんですわ。
これはアカン(笑)
ワイヤーがどうなの?って以前に見た目からしてもうね... 速度の取り出しユニットの共回り止めのツメの事情もあって、ワイヤーを後方から取り出せるような向きにはできないのよ。これだとスピードメーターワイヤーの寿命も短いだろうに。

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サクっとフォークの向きを正規の方向にして組み直し。なんかモヤモヤが消えて晴々とした気分っす。

大きな耳くそが取れたときの気分に近いっす。


クラッチレバーは引き量の多い汎用品に換えましたんで、クラッチレバーホルダーと一体型のウインカースイッチの取り付け位置が暫定です。スピードメーターワイヤーの取り出しに文句言うくせに、「これはいいのか?」という突っ込まれそうっす(近所1〜2回の試走の暫定だからいいんです!)


走ってきましたが、発進や加速はどうなのかというと、50ccの純正モンキー・ゴリラよりもパワフルだけど、やっぱり遅いっす。2ストの原付スクーターと良い勝負な感じじゃないですかね。とりあえず、純正よりは恐い場面は少ないと思うっす。



規制前のRPMマフラー五月蝿いです、ってか、オフロード仕様にしますんで、取り外して売却です(この記事を書いてる時点で既に売却済み)。電装類は問題なし。と言っても電装類も殆ど換えてしまう予定だけど。

足回り全交換なので使うことはないですが、案の定、FサスもRサスも抜け抜け。特にリアサスがアカンですわ。オイラが乗っただけでグっと沈むっす。フワフワでRタイヤがナンバーを巻き込んでクニャリ(涙)、新品ナンバーの下端の塗装が少し剥げてるのはそのせいっす。NSR50の足回りセット需要が多いようなので、OHして売却ですな(当記事執筆時点で売却済み)。

次回からバラして本格的な作業の記事っす。
2017/09/07
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ゴリラ・オフロード仕様-11:カスタム前の車体

ここまで10記事ほど事前準備的な記事が続きましたが、ここから実作業の記事になります。実作業に入る前の車体の現況です。

これが引き取って来た時の状態です。
ゴリラやモンキーは全般的に中古価格はなかなか良い値がします、ショップで程度の良い中古はとてもじゃないですが手が出ません(20万とか、ヘタっすると30万とかしやがります)。なので、ヤフオクで物色してゲット、購入価格は高くもなく安くもなく、これで良かったかなとも思います。

スペックは、12Vのゴリラ、年式は不明です。おそらく90年代のものかな?かなりくたびれてます。パっと見は目立ちませんが、錆もけっこうあります。
エンジンはキタコのシリンダーを組んだ88cc、キャブはPC20、規制前のRPMのマフラーがついてます。機関部はまぁまぁ好調です。

足回りは全交換してしまうので、特に気にもしていないのですが...
フロントはNSR50のフォークとブレーキにシャリイの10インチのチューブレスホイールです。このホイール、クッソ重いです、外して持った瞬間に「えっ?」ってくらい重いッス。
キャリパーの取り付けボルトがガサツでちょっと凹んだ。フォークはダンピングの感触が無いので完全に抜けてるッス。

フォークの前後をひっくりかえしてキャリパーを前側にしてますが、これはNG。なぜかというと、スピードメーターのワイヤーの取り出しに難があるから。


リアはCB50のスイングアームに純正ショックですかね?フロントと同じくクッソ重いホイールです。リアサスも見た通りバネは錆々でダンパーも抜け抜けで完全終了状態。

ナンバー取得について
本格的な作業に入る前に調子を把握するため、少し走っておこうと、役所に行ってナンバーを取得しました。88ccなので黄色ナンバー、自治体によっては88ccのボアアップ車のナンバー取得に難儀するようですが、ウチの区役所はスムーズに発行してくれました。
それと、任意保険(4輪の任意保険の原付特約)も契約したっす。昔からお世話になってる保険屋さんで、手続きも対応も迅速でとても頼りにしてます。

原付のナンバー取得に関しては、別の機会に突っ込んで書くッス。

実はオイラ、89〜90年頃に6Vのオレンジのゴリラに乗ってたことがあって、ゴリラオーナーになるのはこれで2度目っす。当時は近所の買い物用に完全セカンドバイクとして乗ってたっす(当時のメインバイクはGSX-1100Sカタナだったっす)。
当時はドノーマルのゴリラだったので、遅いのなんの、幹線道路では流れに乗れずに恐い思いをした印象が強い。この車両は88cc、それなりにパワーもあるはずなので、ちょっと楽しみです(走る前に少し手直しする箇所があるので、走行インプレは後日)。
2017/09/04
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ゴリラ・オフロード仕様-10:バッテリ溶接、練習編

今回のゴリラのオフロード化で要の作業となるのが溶接。
ヘッドチューブやハンドルストッパなどの加工で溶接の必要があるんです。

今回、鉄フレームの溶接ですんで、せっかくなので自分で溶接してみようとチャレンジです。ちなみに、アルミの溶接はそれなりの設備(TIG溶接)がいるので、個人宅で設備を揃えるのはかなり気合いと費用がいるッス、いつかTIG溶接の機材も揃えられたらいいな、と。

溶接機というか溶接手段は「簡易なバッテリ溶接」です。
貧者の溶接機と侮るなかれ、電流量やアークの飛びやすさやスパッタの少なさでは折り紙つきの性能です。ついでに家庭用AC電源にも負荷をかけないっす。ただし、溶接にはそれなりのスキルとバッテリ本来の使い方ではないので、注意が必要ってことです。

今回の溶接に際し、色んなチャレンジャーの方々のブログなどを検索したりして、知識だけは詰め込みました。
ここで溶接作業の経験をしとくと、今後、何かの役に立つかもしれないし(さしあたって、トランポの4輪のマフラー修理とか発生しそう)、もしかしたら老後の糧になるかもしれない、なわけないか

モノタロやオクや近所のホムセンなどを総動員して道具を揃えました。
揃えたものは
・自動車用バッテリ3つ(うち、2つは中古)
・キャブタイヤケーブル(長さ20mくらい)とターミナル
・ホルダー
・溶接面と自動遮光レンズ
と、画像にはないですが、以下のものも揃えました
・鉄用溶接棒1.7mm,2.3mm,3.2mm
・ケレンハンマー
・ワイヤーブラシ
・溶接グローブ
・溶接エプロン
と、一式です。

バッテリは我が家に普通車用と軽用の各1個の使い古しがあり、これらは使用3年で交換したバッテリでまだ余力を残しているバッテリで、完全に寿命が尽きたバッテリではないです。2つだとアークの飛び方がイマイチらしいので、近所のホムセンで1個2000円ほどの軽自動車用のバッテリを1個買ってきたっす。で、どれも満充電状態にしてます。
キャブタイヤケーブルはバッテリを離して置くためと、ジャンパーを作ったりで、長めに買った方がいいです。

服装はジーパンの上下、もちろん長袖長ズボンです。化学繊維はスパッタが飛んで穴が開くのでNGです。 溶接用の革手袋に溶接用のエプロン、溶接面と自動遮光レンズは特に重要。溶接時は膨大な紫外線が出るので、見辛いからと遮光レンズ無しで作業すると目を痛めます(しばらくの間、激痛らしい)。遮光レンズは溶接光を感知した瞬間に暗くなるタイプっす。

バッテリの連結は「直列繋ぎ」です。ターミナルとキャブタイヤケーブルで作ったジャンパーケーブルなどで画像のように繋ぎます。バッテリ溶接ネタのブログのいくつかでケーブルにブースターケーブルを使っている方もいらっしゃいますが、電流量などを考えてキャブタイヤケーブルをお勧めします。
溶接中、バッテリ内部では激しく反応するので、屋外の万一を考えて人からは見えない陰に置き、長いケーブルにホルダーを付けます。ウチの場合、ガレージの裏にバッテリを置いたっす。

バッテリ溶接のイロハは、ここでシロウトのオイラがあらためて色々と書くよりも「バッテリ溶接」「アーク溶接」なんかで検索すると記事がたくさんありますので、検索して読むことをお勧めします。

で、初めての溶接がこれ(汗)
酷いもんです(笑)。
書き忘れましたが、オイラ、工業系の学校や学部の出でもないし、仕事はデスクワークなので、溶接はズブの素人。単なるDIYの好きなオッサンであります。アークが飛んだ瞬間、びっくりして溶棒を引っ込めたり、アークが飛び溶着が始まっても溶棒を一定距離で送れなかったりで上手いこといきません。これはもう慣れと練習あるのみですな。ちなみに練習用の素材は厚さ2mmほどの廃アングル材、溶棒は1.7mmです。

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何度か練習を重ねた結果がこれ
まだまだ汚いですが、溶接跡もいくらかマシになって裏面までしっかり溶着してます。
この調子でもう少し練習を重ねればイケそうな感じがします!

ちなみに、下の画像が3.2mmの最も太い溶棒を使った溶接です。
溶棒の太さは素材の厚みに応じたもので、3.2mmの溶棒は厚手の素材用です。これを薄いアングル材に使った場合、激しいアークが飛んだ瞬間、一瞬で穴が開きます。いや、これ、溶け過ぎ(笑)。

溶接、やってみるもんですな。
楽しいッス

2017/09/01
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ゴリラ・オフロード仕様-09:色々準備

部品類も概ね揃ってきたところで、モロモロの作業準備ッス。

まず、旋盤。
ウチで使ってる旋盤は卓上旋盤でも最もサイズの小さなSIEG C1です。切削の最大径は70mm、モーターパワーは150wです。バイクパーツであれば、各種スペーサーからフライスアタッチメントを取り付けてキャリパーサポートの製作まで可能ッス。『これがないと始まりません!』ってくらいウチでは使用頻度が高い機械ッス。

ただ、ウチの旋盤は小さくて非力で剛性もショボいので、1回の切り込み量があまり大きく取れません。つまり少しずつしか削れないので、切削作業はとても時間がかかるッス。また、機械自体が小さい=各部の造りも華奢で剛性も低いということですんで、無理をすると歪みが出て加工精度が落ちるっす(その前に大抵の場合は過負荷でモーターが自動停止するけど)。それゆえに旋盤を買う時の鉄則は「予算が許す限り大きくパワーのあるものを」なわけです。
小さいながらもアルミの類いの加工は特に支障はないです(時間かかるけど)、問題になるのは鉄やステンレスの切削ですね、特に太いステンレス材の加工は「ぶっ壊れるかも」ってくらい機械自体に相当な負荷がかかるっす。

ゴリラの改造では、これから旋盤には大活躍してもらわねばなりませんので、丹念にメンテです。
最近、加工跡がザラついて美しくないので、ついでに主軸のベアリングも交換(ベアリング自体は安いので割と頻繁に交換、NTN製です)

今回のゴリラの改造で必要そうな素材も揃えたっす。
鉄はSS400の丸棒(ヘッドチューブ延長用)。アルミはA2017Sの丸棒やブロック(スペーサー類やキャリパーサポートの製作用)、A5083のプレート(自作バックステッププレートの製作用)。エンプラ類はPOMの丸棒(樹脂スペーサー類)、MCナイロンのブロック(チェーンスライダーの製作用)などです。けっこう散財したかも。

そしてこれ、溶接用のキャブタイヤケーブル。太さは22sqです。ぶっ太ッス。オイラ、オーディオも好きですが、どんなスピーカーケーブルよりも太いです(笑)。でも、スピーカーケーブルみたいな値段じゃなく、概ね300円/mくらい。

これまで、DIYモノで溶接が必要な場面があったんですが、全てアルミの溶接だったためにプロに依頼してたわけですが、今回、鉄部品での溶接が必要な箇所がいくつかありますんで、プロにお願いするのではなく、自分で溶接をやってみようと(バッテリ溶接ッス)。ケーブルの他に溶棒のホルダーやターミナルや溶接面なども一式買ったっす。バッテリは4輪用の中古がいくつかあるので、それを使うッス。
2017/08/31
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白いMTBの組み立て〜完成

というわけで、ひとまず完成です!

※今後、手が入るので「ひとまず」です

当初のテーマ
「嫁さんのために白くてキレイなMTBを作ってみよう!」
はいちおブレずに完成したっす。

タイヤ、SPECIALIZEDのヘミスファだと「純白度」が足りなかったので、GEAXのTatto(26x2.3)を履かせてみました。純白度も上がって太くて迫力あるのはいいですが、このタイヤ、スッゲー重いです。1本900gくらいある。


インパクトあるっす、白過ぎてオッサンが乗るのはちょっと恥ずかしいでござる(笑)

SPECIALIZEDのヘミスファだとこんな感じ。
純白度足りないけど、なんとかオッサンが乗っても大丈夫っぽい地味加減になるっす。
タイヤも断然こっちが軽いです。車体をちょっと持ち上げただけで重さの違いを痛感っするっす(いかにGEAX Tatooが重いかということですな)。


試走してきました(GEAX Tatoo仕様で・照)。
・デュアコン、イイです! シフトダウンが激速です!慣れると戻れないというのも納得です。
・軽いっす、走りも軽快、スピードの乗りもいいですが、 走り出せばタイヤの重さはそれほど気にならないです(平地では)。
・やっぱフレームがデカいっす、かなり大柄なMTBっす。 嫁には大きい(ちなみに嫁は170cm近くあるっす、デカいっす)、街中で走る分にはいいけど、このサイズで林道は無理ですな

オッサンが街で乗るには恥ずかしいので、やっぱり嫁用です。
何日か前にエアを調整したんだけど、やはり明らかにエアの減りが早いです。
かなり古いエアサスなのでしょうがないかなぁ、エアはすぐに抜けるわけではないので様子見しながら代替品をゲットですな。