2022/07/24
320 240

ゴリラ・オフロード仕様-46:ヘッドライトリレーを接続

※2022/8中旬まで、ゴリラ・オフロード仕様製作は毎朝1話ずつ公開されます。

電装系、続きます。
ヘッドライトリレーの接続施工です。低電力のLEDヘッドライトにリレーがいるのかという疑問がありますが、もしかすると将来的にズーマーのハロゲンのデュアルヘッドライトなどに交換するやもしれませんので、リレー化しておきます。

コネクター類は全て防水仕様にしておりますんで、リレーも防水仕様でいきます。届いてビックリ、防水リレーってデカいです。CDは大きさの目安です。


少し手を加えて使います。

まず、OFF時の導通ルートである中央の端子をオミットします。端子をリューターでカットした後、ラバーボンドで覆い、さらにビニテを貼って絶縁しました。




リレーを接続する上でリレーOFF時に生じる逆起電力の対策が必要です。OFFにした瞬間に数千ボルトの電圧が回路を逆流します。対策をしないと例えば自動車の場合はカーオーディオやナビに高電圧の電流が一瞬入ることで誤動作したり最悪壊れます。

対策はどうするかというと以下のページが分かりやすいです:
ダイオードによる保護回路について

要はリレーをON/OFFする配線にダイオードを接続して起電力をループさせるわけですね。このゴリラの場合、デジタルメーターなどが高電圧に弱そうなので対策しておきます。

リレーに接続するプラスマイナスとダイオードの向きに留意して端子側にダイオードを仕込みました。中央の端子をオミットして空きができましたのでそこにダイオードを収納しています。


ダイオードが外れないよう、ゴムブロックをねじ込んでダイオードを押さえるよう固定しました。


想定よりもサイズの大きなリレーですが、どこに設置するかとうと、第1案がフレームのバックボーン上。


しかし、バックボーン上に設置するとレギュレーターやこれから接続する多くのコネクタの行き場がなくなってしまうので却下。

シート下が空いているのでシート下に設置することにしました。ヘッドライトへの配線が少し長くなりますが、シート一つ分の延長くらいなら問題なし。


リレーから出ている赤い配線に繋がっているのは防水のヒューズボックスです。ついでにコネクタ類やレギュレーターなどをフレームのバックボーン上に固定してみました。

この状態でタンク&シートと干渉しないかチェックしました、問題なしです!


2022/07/23
320 240

ゴリラ・オフロード仕様-45:電装系の配線作業

※2022/8中旬まで、ゴリラ・オフロード仕様製作は毎朝1話ずつ公開されます。

メーターの位置も確定し全波化も完了ということで電装系を結線していきます。

まずは純正のハンドルスイッチとイグニッションをメインハーネスに接続し「電装系が生きていること」を確認しました。


次にメインハーネス中の不要な配線を排除していきます。まずもって不要なのがサイドスタンドの警告灯スイッチの配線です。中央の緑色のコネクターになります。


アマゾンなどでキャンセラーを売っているのですが、ワタクシはぶった切って警告灯OFFになる状態で直結しました。他にも速度警告灯の配線も排除しました。

メインハーネスの外装テープを解して全ての配線を露出させます。灯火類はジェネレーターから出ている旧交流の出力に接続されていますので、これをレギュレーターから出ている直流出力に繋ぎかえました。メインハーネスを解してて謎の機器を発見(中央の赤丸のヤツです)。


配線図で辿るとどうやら交流の配線から直流出力を取り出すためのダイオードユニットのようです。これも不要なので除去します。


メインハーネスを解している状態で何日も放置すると「この配線、なんだっけ?」ってなことになって作業がますます停滞しますので、電装系は一気に片付けます接続可能な配線はどんどん繋いでいきましょう!

今回、ヘッドライトはLED化、メーターは中華汎用デジタル化しますので、純正のヘッドライトケースは無くなります。ということは通常はヘッドライトケースの中で雨風から守られていたコネクタは全て露出することになります。「雨に濡れるとショートして全機能停止!」なんてことにならないよう、接続コネクタは全て防水でいきます。

2pin、3pin、4pin、6pin、10pinの防水コネクターを揃えました!


端子はゴムチューブと共に圧着するなど、やや手間のかかるコネクターですが一定の防水性能はあるようでなかなかの優れものです。細い配線だと防水性はないので注意、ワタクシが使用しているのはAWG-18でチューブにはキツめに入るのでOKです。



難点といえば、普通の110コネクタや250コネクタに比べるとやや大きめなこと。そのため、このコネクタを通すためにテールランプ&リアウインカーで1箇所だけフレームを加工する箇所が出てしましました、しょうがないです。


途中経過です。灯火に繋がるもの、メーターに繋がるものなど仕分けしてロール巻きにしています。


グチャグチャな感じもしますが、これでもかなり進展しているのです!

2022/07/22
320 240

ゴリラ・オフロード仕様-44:電装の全波整流化

※2022/8中旬まで、ゴリラ・オフロード仕様製作は毎朝1話ずつ公開されます。

モンキー/ゴリラなどは原付の多くで採用されている半波整流回路です。一方、中大型バイクの電装は全波整流回路となっています。

ザックリ、何が違うかというと...
・半波整流:ジェネレーターの発電する半分は交流のまま灯火類へ、半分はレギュレーターを介して直流化しバッテリーや灯火類以外の直流回路へ。
・全波整流:ジェネレーターの発電するすべての電力はレギュレーターを介して直流化され、電装は灯火類も含めすべて直流回路。

原付の多くがエンジンの回転に伴って灯火類が反応しているのはこのためです。一方、全波回路の場合、イグニッションONですべての電装がエンジンがかかってなくても使用可能です。

半波整流のままだと灯火類のLED化やデジタルメーターを使う際にちょっと都合が悪いんですね(できないこともないですが、面倒臭い)。

というわけで全波化します。
必要なものは
・フライホイールを外すためのフライホイールプーラーとユニバーサルホルダー
・全波化対応のレギュレーター
・配線とハンダ付けの道具
(一般工具は略)

まず、フライホイールを外しジェネレーターを外します。


ジェネレーターコイルから出ている配線を繋ぎ変えます。
Aの黄色の配線とBのエナメル線をカットし、カットしたAとBを繋ぐ作業から。


まず、Aの黄色線をカットし、延長します。繋いだ部分は熱収縮チューブなどでしっかりと絶縁します。


延長した黄色線をBのエナメル線に繋ぎます。エナメル線は表面にエナメルが塗布されて絶縁しているので黄色線と繋ぐ箇所はサンドペーパーなどでエナメルを削り落としておく必要があります。ここも接続部分は熱収縮チューブなどでしっかりと絶縁します。


これでジェネレーターの全波化は完了。発電した電力は下記画像赤丸で囲んだ黄&白から出力されますので、これをレギュレーターの交流INに向かうように変更します。


レギュレーターへの配線はスマートにまとめるため、最終的には元々のコネクタの配線を経てレギューレーターに繋がるようにするのですが、この段階では今回の作業の結果を早く知りたかったので(せっかち)、暫定的に上記画像の赤丸の部分からカットして直接レギュレーターへ延長という方法をとりました。

これが全波対応のレギュレーターです、アマゾンで比較的評価がよさげなものをチョイスしてみました。純正の半波のレギュレーターの倍の大きさです。


レギュレーターについて、「すぐに壊れた」等の評価が散見されますが、レギュレーターはかなりの熱を持つ上、内部には熱に弱いレギュレータートランジスターが内装されています。レギュレーターは放熱の悪い箇所に設置するとアっちゅう間に壊れます

レギューレーターに繋ぐコネクタです。キボシになっている黄&白にジェネレーターコイルの出力の黄&白を繋げばOK。直流出力は赤が+、緑がGND(−)になります。


今回、このゴリラの配線全般に使うのはAWG-18の太さの配線です。これより細いとキボシなどへの圧着に不安がある細さ、これより太いのは取り回しやデジタルメーターなどの細身のコネクタ端子に圧着しづらいです。


それにしても10色2mずつとか、なんて便利な商品だろうかと。1本ずつ色違いで揃えるのは意外と面倒で費用もかかるんですよね。

ちょっと分かりにくい画像ですが、ジェネレーターコイルからの出力をレギュレーターの交流INに繋いで完成!


レギュレーターは元あった位置からタンク下のフレームにネジ留めに変更。この部分はトンネルになっていて常に走行風が抜ける場所であることとフレームにネジ留めすることでレギュレーターの発する熱の一部はフレームに逃げる、という目論見です。


2022/07/21
320 240

ゴリラ・オフロード仕様-43:燃料コックのオーバーホール

※2022/8中旬まで、ゴリラ・オフロード仕様製作は毎朝1話ずつ公開されます。

先日のエンジン始動に際してガソリンタンクが使えないのは何かと不便なのと、いつまでも塗装したまんまの状態でタンクを放置しておくのも場所を取るので、タンクまわりも必要になったときにすぐに組み立てられるようガソリンコックのOHをしておきます。

現状、どういう状態かというと、コックを回しても全く手応えがなくスルスルと回ります、内部にラバーパッキンがありますので、本来はこれが抵抗になって回す際は割と手応えがあります。


このコック、両端がリベットで留められてて非分解パーツなんですね。この両端のリベットを破壊してネジ山をタッピングして再組み立て、というのが常道です。

というわけで両端のリベットをドリルで破壊して分解しました。内部には円形のパッキンが入ってます。


古いパッキンが入ったままの状態ですが、このままリベットだった箇所をドリルで貫通穴をあけます。ここはM3のネジ穴にするために2.5mmのドリルで穴をあけますが、ドリル径に対して寸法に余裕のある場所でないので垂直に穴あけできる自信がなければボール盤を使いましょう。


慎重に穴あけしました。だいたい垂直に開いたかと。タッピングもタップが斜めに進まないよう慎重に行う必要があります。


古いパッキンと取り出し、削りカスなどをエアーガンを使ってきれいにします。ついでに綿棒などで古いガソリンの澱なども掃除しました。

この円形のパッキンを新品に交換します。純正パーツ番号は16957-ZE1-812です。こうして並べると古い方は弾力も失われて元の形状に復元できず硬化しています。パッキンを組む際、うっすらとエンジンオイルを塗ってあげるとドライ状態での初期操作がスムーズです。


タンクに接続する側のパッキンも新品に交換します。これが劣化しているとガソリン漏れます。純正パーツ番号は16958-GT4-004です。


リベットだった箇所がネジになっているの分かりますかね?


コックを回してみるとグっとそれらしい手応えがあってオーバーホール前のスカっと回る状態とはまるで違います。

これにて燃料コックのオーバーホール、完了です!
失敗すると後戻りできない作業ですので、自信のない方はコックASSYでオーダーして交換しましょう。

2022/07/20
320 240

ゴリラ・オフロード仕様-42:メーターマウント(プロトタイプ)

※2022/8中旬まで、ゴリラ・オフロード仕様製作は毎朝1話ずつ公開されます。

エンジン始動や電装やメーターなど、同時進行でやってるせいでとっちらかってます。一つ一つ片付けていくしかないかなー、夜中に小人が全部片付けてくれないかと。

メーターやハンドルスイッチとメインハーネスの配線の距離などが確定していないと電装系の作業を進めにくいのでメーターのマウントを作ってメーターの位置を確定させます。角度やマウント方法など試行錯誤がありますので、今回作成するものはプロタイプです。

ストックのアルミの端材でメーターマウントを作ってみます。


まずはこんなのを作ってみました。角度がちょっと立ちすぎですが、これ以上寝かせるとトップブリッジへのボルトナット留めが困難。これは失敗っすね。


ホムセンで3mm厚のアルミ板を買ってきました。これは純アルミで柔らかく腐食(白化や粉吹き)もしやすい素材ですので、これで作ったメーターマウントは最終的には使いません。あくまでプロトタイプです。


単に切って穴を開けて軽く曲げるだけのごくごく単純な形状で作ってみます。


AとB、どっちがいいかというと一目瞭然で、イグニッションなんかも装着しないといけないので問答無用でAですな。


装着してみました。イーハートーブのトップブリッジには両端にマウント用のネジ穴があるので便利です。実際、乗車してメーターを見てみると少し起き過ぎかなって感じです。イグニッションとメーターが近過ぎてキーを回しづらいですね。


これは本製作時の形状とサイズをどうするかを探るためのものでこれで完成ではないです。本製作では電装品を載せるものなのでラバーマウントを施したりイグニッションの位置や角度を調整したり、ですね!