※2017年・夏頃の作業です。
前回記事の続き、バックステップの製作その2であります。
だいたいの完成形は頭の中に浮かびましたんで、忘れないうちに形にしていきます(つか、図面に書けよ、と)。
前回記事ではステッププレート下側のマウントまでいきましたので、今回は上側のマウントの作成から完成までいきます。
旋盤でA2017の丸棒から部品を削り出します。
こんな形状の部品です。内部にはネジ穴を掘っています。このネジ穴がポイントなんです。
そして、ゴリラのエンジンマウントボルトと同じ太さ(8mm)の何かのスイングアームピボットボルト(確かYSR50だかMT-5だか失念)のネジ部分をダイスで延長します。
これはエンジンマウントボルトになりますんで、普通の寸切りボルトでは強度的にダメなんですね。強度のあるスイングアームピボットボルトを使用します。緑のテープはどこまでネジ切りをするかの目印です。
ジェネレーターカバーのドライブスプロケット部分を少し切り取ります。純正部品にはなるべく手を加えたくなかったのですが、しょうがないです。
ネジ部を延長したピボットボルドをエンジンマウントボルトと交換します。これでステッププレートの上側の足掛かりが出来ました。
旋盤で作ったパーツをねじ込みます。
この時点ではまだ未加工ですが、このアルミのパーツにはこの後にしっかり締め付けができるよう、スパナを掛ける切り欠きを設けました。。
各社から出ているバックステップキットを見ると、ステッププレートを支えているのは、9割くらいはリアフェンダーのマウントのネジ穴を使ったブリッジのようなもの、残りはスイングアームピボットのシャフトと共締めしたりなどが見られます。
前者はチェーンラインに制約が出るのと、後者は重要なメンテナンス部分なので避けたかったです(万一の場合、スイングアームピボットシャフトとエンジンマウントシャフト、どちらが重要なメンテナンス対象か、という考えからです。重大事故につながるのは前者のメンテ不足かと思います)。
というわけでステッププレートを留めるベースができましたのでステッププレートのプロトタイプをベニアで作ってみました。
試行錯誤してこの形に到達、いい感じです。
シートとステップの位置関係はこんな感じです。
この段階で各部のクリアランスなんかもチェックします。スイングアームとリアブレーキのマスターのクリアランスです。
少しステップが外側に出すぎている感じがしないこともないですが、まぁこんなもんかと。
ステッププレート下側のマウントのシャフトの本製作をしていたわけですが、なんとなんとタップが折れてしまいました...
スチールの丸棒への深いM8のネジ穴だったのですが...無念です。
ここはスチールである必要もないのでA2017の丸棒で作り直しました...
中央部をボルト連結することでステッププレートへの距離をピタリと決めることができる優れものです(自画自賛)。
そんなこんなでベニアで作っていたプロトタイプをアルミ(A5083)で本製作しました。このプレートをフライスで切削する過程の画像を撮り忘れてしまってて、製作中の画像がないのが無念(撮影もせず夢中で削ってました)。
ツルンとしたプレートのままだ何となく寂しいし無粋なので、削り出しパーツらしく切削を入れてみました
いかがでしょ、かっこよく出来ました。剛性も高く片方に私の全体重(80kg弱)を乗っけてもビクともしません!
もちろん左側も同時に製作しております。