2017/09/26
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MTB: AMP Research F4 BLTのダンパーオーバーホール

不肖ワタクシの愛車です。フレームは97年型SCHWINN Homegrown Factory。20年前のフレームです。90年代半ば〜後半のアメリカンMTBメーカーが最も活気と野心があった頃のフレーム&フォークです。世界中のMTBメーカーが試行錯誤していた頃とも言えますね、各社、独創的なフレームやフォークが出てて楽しい時代でした。
メインコンポは9速のSRAM X0とシマノXTの混在、フロントフォークはAMP Researh F4 BLT、ブレーキはHOPE、ホイールはクランクブラザースの完組品や行きつけのショップ組み品を使ってます。フレームとフォーク以外は割と新しめの部品です(といっても5年以上は前のものですが)。ワタクシのお友達の乗るロードなんか較べると掛かってる費用は半分くらいです、MTBは不人気なので部品とか安いので😓

今はSCHWINN(シュインまたはシュウインと読みます)もAMP Researh(アンプリサーチと読みます)も倒産や買収やブランド売却などを経て見る影もありませんが、90年代当時、SCHWINNは歴史と伝統を備えた最も元気な米のメーカーで、XCファクトリーチームはトヨタのスポンサードがつき、中小のフレーム工房を買収しまくってた頃です。Homegrownシリーズは当時傘下に収めたYETIと共同でコロラド工房で製造されたシリーズです(当方のHomegrown FactoryはMade in USAですが、not YETIメイドです)。当時のSCHIWNNとYETIのDH-8(ローウィルフレーム)など、同じ製品ラインナップなのはそういう理由のためです。また、SCHIWINNでは普及モデルとして台湾製造の安価なSシリーズというのもあります。

自転車はMTBしか持ってませんので、普段、舗装路用のタイヤを入れて街中を走ることもありますが、細いスリックタイヤのMTBってのもカッコ悪いですし、山を走ってこそMTBというポリシーがありますんで、メインの用途は山ツーリング。

「古いMTBなので街乗り専用で余生を...」

というヌルい扱いは一切なし(笑)
雪なんか積もると出撃っす!

フレームもフォークも、特に性能が凄いとか軽いとかそういうことは全くなく(AMPフォークとか、現在のレベルで見ると「何これ?」レベルだし)、単に「造形に惚れた」という非常にヲタク臭い理由で乗ってます。

で、今回の記事は、秋になりましたし、そろそろMTBシーズンインということで、その前に長らくメンテを放っておいたフロントフォーク・AMP Research F4 BLTのオーバーホールをしようというネタです。

AMP Research F4 BLTとは?
ホルスト・レイトナーが立ち上げたAMP Research社のMTBフォークです。AMP Research社はAmerican Motorcycle Products、頭文字をとってAMP。名前の通り、当初はオフロードオートバイ向けのカスタムパーツを製造販売する会社でありましたが、90年代の初頭にアルミ削り出しのリンクユニットが特徴のMTBフォークと「ホルストリンク」の創始となったMTBフレームであるB2フレームを開発&販売にMTBへの参入が始まります。当時は劇的に軽量で細身の高級フルサスMTBを製造するメーカーとして活発でありました。残念ながらAMPは2000年に入った割と早い時期にMTBから撤退し、今はRV車用の電動ステップなどを作る会社になってしまってます。アメリカ製品にしては異例なほど繊細な作り込みで今も根強いファンがいてフォーラムなどでの情報交換は割と活発です>AMPフリークと呼ばれてます。

AMPのフォークですが、F1はスチールレッグ、F2からアルミレッグになります。F3でボディ形状が若干変更になり、F3 XCまで続きます。F3まではボディ内にスプリングを仕込んでダンパーユニット別体です。その後に今回のターゲットのF4 BLTが登場となります。また、ハイエンド品として「カーボンレッグ仕様」なる高級品も存在しますが、オクやeBayで見かけても高騰するので買えません。上の画像は左から「F1のスチールレッグのみ」「F1のスチールレッグをF3のブラックタイプのアルミレッグに変更したもの」「F3 XC」であります。真ん中のF1フォークはもう1台のMTBで現用中であります。で、90年代の終わり頃(たぶん、97年頃)に今回の題材となるF4BLTが登場となります。AMPは2000年頃にMTBから撤退後、なんと2012年頃まで個別にMTBパーツの供給をしてくれてました。上記の真ん中のレッグは、なんと2010年にAMPに注文して受注で作ってくれた部品だったります(数年前にAMP社自体が買収されて、今はMTBパーツのサポートは完全終了しています)。

前置きがちょっと長くなったです、AMPやSCHWINNのネタ話は別の機会にでも。

下の画像が今回のネタとなるF4 BLTフォーク、通称AMP F4。
削り出しフェチにはたまらない造形だと思います。

オイラ?
もちろん削り出しフェチですよ

今回はこいつのダンパーユニットのオーバーホールです。

ワタクシ、AMPフォークのダンパーの消耗部品を多数ストックしておりまして、実は以前、ヤフオクでAMPのダンパーユニットの修理承ります、と出品して10本以上のAMPフォークのダンパーをオーバーホールしたりしておりました(照)。
今はやってないです、色々と忙しくて自分のことだけで精一杯...

分解
まず、フォーク本体からダンパー&スプリングユニットのみ外します。コテコテに汚れてます。構造は至ってシンプルで、ダンパーユニットの構造を学習するには丁度よい教材ではなかろうかと思うほど。画像では1つですが、F4は2本ありますので、これから行う作業はすべてもう1本分もある、ということになります。
まずはスプリングコンプレッサーでスプリングを縮めて上部のリテーナーを外します。このスプリングコンプレッサーは専用に当方がフライス盤で製作いたしました。
スプリングを縮めていくと、この画像のように上部のリテーナー(お皿みたいな部品)がスルと抜け、スプリングのみを取り外せる状態になります。
これがリテーナーとスプリングを外した状態。下側のリテーナーはクリップの位置を移動することでスプリングのプリロードを調整できるようになってます。後期型のF4 BLTではクリップ式ではなく、普通のサスのようにネジ式になってます。
ダンパーのみの状態になりました。次に両端にあるアイレットを外します。
両端のアイレットはネジ込み式になってますので、画像のようなクランプツール(別名ジグ)に挟んでバイスに固定した上でロッドを突っ込んで回します。このクランプツールはAMP謹製の純正工具だったりしますが、精度の高い穴を開けられるフライスやボール盤があれば自作も可能です。
ボディ側のアイレットを外してオイルを排出、ピストンロッドが丸っと抜けます。Oリングのシールのみというシンプルな構造でダストシールの類いはありません。ユニット自体も小さくオイル容量も少ないのでオイルはもの凄〜く汚れやすく劣化しやすいです。500〜600kmの走行で殆ど泥水みたいなオイルです。
洗浄!
Oリング類を全て外します。今回、汚れが酷い状態でしたので、シンナーにどぶ漬けしてスラッジなどを除去します。
これが洗っただけの状態。これでようやく素手で触っても汚れない状態になったっす。部品点数はたったこれだけです。
ダンピングを発生させるオリフィスの穴ですが、時々、スラッジや泥で詰まってることがありますんで、念のためインセクトピンを通して貫通を確認します。使用しているインセクトピンは「有頭シガ昆虫針」というステンレス製の極細のものです(プラモ製作のリベット打ちに使うのでストックしてるっす)。
磨き!
磨き作業に入ります。ロッドに擦過でついた荒れが少しありますので、磨きます。
ロッド表面に傷がつかないよう、旋盤に優しめにチャッキングし、低速で回しながらコンパウンドで磨きます。間違ってもサンドペーパーなどはNGっす。そんなもんで磨いたらロッドの太さが変わってしまうっす。
前後のダンパーボディのフタ部品も外側も内側もピカピカに磨きます。なぜピカピカにするかというと、傷やゴミや腐食があると、Oリングとの隙間ができて、そこからオイルが滲んでしまうから。
ダンパーボディのフタです。内側と外側にOリングを嵌める溝があります。溝の部分は綿棒などで特にキレイに磨き上げます。なぜピカピカにするかというと、傷やゴミや腐食があると、Oリングとの隙間ができて、そこからオイルが...って前項で書いたっすね(汗)。左が磨く前、右が磨いた後です。磨く前、スラッジらしきものがこびりついているのが分かると思います。
もちろん、ダンパーボディの内も外も、アイレットなどの他の部品もピッカピカに磨き上げます。なぜピカピカにするかとい....もういいっつーの(笑)
組み立て

ボディ内にサスペンションオイルを並々と入れるだけのF1〜F3のダンパーと違って、F4 BLTの場合はサスペンションオイルの充填量に規定がありますので、組み立てはAMP発行のマニュアルと専用ツールに従って行います(このマニュアルはAMPのWebサイトのヒストリーコーナーでダウンロード可能なものです、今も可能かは分かりません)。



充填するサスペンションオイルはBelRayの#7です。オイルの固さはこれまでの乗ったフィーリングでの経験則です。あまり固いオイルを入れると小さなOリングだけの ダンパーユニットですので、液圧に負けて漏れやすいです。
これがAMP Research純正のリフレッシュキット(F4 BLT用)。内容はOリングとナイロンワッシャーとダンパー留めネジなどです。ダンパー留めネジ以外は汎用サイズで中身はなんてことないものです、確か数百円の単位でしたので大量に買い込んでたっす。
とはいえ、純正を使うのもあれなので(ウチでのストック期間が長過ぎてゴムが古いかもしれないので)、ダンパーに使われているOリングは全て汎用サイズですので、新しいOリングは当方が持つ汎用品から同じサイズのものを使います。素材はNBRで対躍動部用です、左のインチ規格のテトラシール(角断面Oリング)の入手は海外通販頼みで面倒でした。丸断面のOリングはインチ規格品もMonotaroさんなんかで普通に入手可能です。
新しいOリングを装着した後、少しだけオイルを入れたボディにピストンロッドを挿入します。規定量まで入れた状態です。オイルレベルは、下端のボディキャップを13mm押し込んだ状態で上端をシールホルダーセッティングツールを差し込んで溢れさせます(とマニュアルに記載されてます)。上記のような量になります。
AMP謹製、純正のSeal Holder Setting Toolなるものです。長さと太ささえ分かれば旋盤で自作可能なツールですね。AMPの良いところはこういうスペシャルツールが安かったこと。これを差し込んでボディのキャップを押し込むと同時にオイルレベルを決定します
オイルも充填してボディキャップもねじ込んでダンパーユニットが完成です!
キレイです!
両端のブッシュ交換
ダンパー両端に圧入されているブッシュを交換します(大統領ではない)。 この部品は常にダンパーを固定するシャフトと擦れている部品で、内壁のテフロンが消耗してますので定期交換部品です。これも汎用サイズですが、片側が8x8x10のmmサイズなのですが、もう片方がインチ規格の3/8"x15/32"x3/8"などという特殊なサイズのため、これも海外通販で取り寄せました。画像では小さなブッシュの方です。大きなブッシュのサイズは1/2"x19/32"x1/2"で1/2インチマウントのMTBリアサス(FOXやROCKSHOXなど、多くのMTBリアサスメーカーが採用する規格)のブッシュに使用するものです、こっちはついでに買ったもの。
旋盤で製作した自作のブッシュリムーバーです。これで古いブッシュを押し出し、新しいブッシュをバイスで圧入すればOK。簡単な作業です。
スプリングをキレイに!
スプリングに薄らと錆が出始めていますので、酷くならないうちに対処します。
って、錆を落として、エアブラシで薄らと塗装するだけなんですけどね。何もしないよりはマシです。厚塗りすると塗装がペリペリ剥がれますので、薄ら塗料を乗せる感じで吹くのがコツです。
最終組み立て
分解作業で最初に使ったスプリングコンプレッサでスプリングを縮めてリテーナーを挿入すれば完成です。
片方が作業完了品、片方のダンパーにバネを装着すれば作業は完了。
完成です!
バフがけしたアルミボディにスプリングも黒々としてて引き締まって見えます。
横に置いている長いネジ類は、前出のブッシュを押し出すための自作工具です。その横の4つのリングが古いブッシュです。

冒頭で出たSシリーズも持ってます(右側)
SシリーズにはF1フォークを装着してます。
一見、フレームの見分けがつきませんが、細部はかなり造りが違います。素材も異なります(HomegrownはA6061-T6、廉価版のSシリーズはA7005)。この辺のネタは別の機会にでも。


2017/09/25
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カーモデル製作:HONDA RA273 1966

※復刻版の記事です

HONDA RA273

TAMIYA 1/12

2008/09/15〜2008/11/14

2006年の暮れに再販されたタミヤ・ビッグスケールのホンダF1(RA273)です。

このキット、最初の販売は1968年で当時はモーターライズで出ました。
確かホンダが当時優勝したから何かがきっかけでキットかしたというのを雑誌で読んだことあるっす。
ということで40年(製造は38年)を経たキットなのですが、内容を見るととても38年前のものとは思えないほど緻密なキットです。

しかし、年月の流れは残酷で細部を見ると成形も粗い部分(金型の消耗かな?)が散見されますんで、現代のタミヤクオリティのつもりで挑むと痛い目を見ること間違いなしのキットっす。。


で、展示会のためにこれを11月の初めには概ね完成させないといけないんですが....
ただでさえ手が遅い上に並行しての作業、どうなることやら(笑)
2008/09/15
ボディの状態っす。

ヒケや成形時の傷など、かなり表面は荒れています。状態は想像していたよりも悪いっすね。
最初はこういう部分に全てパテ盛り/瞬間接着剤盛りをして表面を成形します。

成形の際にボディ表面に表現されているリベットなどのモールドを痛めないように注意しないといけないっす(これがなきゃ一気にパテ塗りたくって削り出すのにな〜あぁ面倒くさー)。
2008/10/21
ボディの構成パーツ一式。
正確にはボディ色で塗らなければならないパーツ一式です。

で、1ヶ月ほど組み立て順序で悩んでました。
塗装のためにボディを完全接着してしまうには、サス周りが完成状態でないと決まらない部品があったり、内装のほんの一部(シフトレバー)を組み上げてしまわないといけない。

しかし組み上げてしまうとクリアコートしたくないものまでクリアコートがかかってしまうっす。

うぅジレンマ.....

例えばボディ左下にある小さなパーツ(リアサスの支持プレート)はリア周りを完成状態にしないと接着位置が決まらないっす、どうしたもんだか....
取りあえず仮組み。


メインの胴体のパネルは爆撃機のボディみたいだ、しかもデカい長〜い。

パーツの合わせははっきり言ってよくないです。


ボディ表面のウネリは時代が古いハンドメイドのクルマなので、あえて気にせず「ガサツ感」としてそのままにすることにしたっす。
2008/10/28
あまり悩んでてもしょうがないので、とりあえずボディパーツや足回りパーツにサフがけ。
2008/10/30
リアサスのパーツ。

中央の黒いパーツは強力な接着力が必要なので問答無用で瞬間接着剤を使用。しかし白化ガスでパーツの合わせ目付近が白くなるので、メッキのサスのロッドをマスキングして再度塗装。

あーめんどくさ〜
フロントカウル部

インテークの内部は内側に導入口のパーツを仕込むようになってるんですが、それが思いっきり段差と隙間ができちゃいますので、埋めまくりの削りまくり。

研ぎにくい上に隙間&段差も大きいので丸々1週間近くかかってしまった。
エンジンのメインパーツ。

実はのキットは元々モータライズとして開発されたので、エンジンブロック内部はモーターが仕込めるような箱形になってます。かなりアバウトなモールド。
完成後は殆ど見えなくなるからいいけど。


逆に右のギア&デブ部分はとってもリアルな造形で関心させられます。

エンジンパーツ類はサフの後に下地としてガイアのシルバー(粒子が大きくギラつきの強いシルバー)を下塗りしたっす。
2008/11/02〜03

エンジンやラジエータやリアアクスル関係のパーツ。こいつらも表面と整えてサフがけするっす。

パーティングラインは激しいっす。
一瞬、「ここには段差があるべきパーツ?」と思ってしまうほどにガッツリとパーティングラインが全パーツにあります。

全パーツのパーティングラインをを削ぎ落とすだけで延々と時間かかったっす。

厚みのあるパーツには必ずと言っていいほど深いヒケがあるので、これを程度に応じて瞬間接着剤やパテやサフを使って埋めていきます。

ヒケの程度も様々ですが、これなんか「実は穴があるべきパーツ?」と思ってしまうほどに深いヒケがあったりします。
2008/11/04
パーティングラインとヒケの処理が終わったら、今度は張り合わせるパーツの隙間と段差埋めです。

これも程度に応じてゼリー状瞬間接着剤やパテやサフを使うっす。どれもエンジン部から剥き出しのパーツばかりなので、手を抜くわけにもいかず、地道に作業。


連休中は延々とパーツの整形ばかりで終わりそうな気配、飽きて来た(笑)


で、ようやく全パーツの整形が完了!
全パーツにサフがけを行い、
金属地再現のパーツには下塗りとしてガイアのシルバー、
14日に間に合うのか.....
2008/11/05
組み立て図のエンジンの塗装色の指定はフラットアルミやメタリックグレイとなっているんですが....確かに雑誌などで1966年と思しき写真を見ると、あまりキレイとは言えない梨地のアルミなんですが....こういう色というか雰囲気を再現するのは、ちと難しいし試行錯誤する時間もない。

そういうわけで色んな色(シルバー、クリアオレンジ、ブラック、焼鉄色、スモーク)を混ぜて作ったっす。

これをシルバーの上に薄くかけることでレストアRA273のエンジン&ホイール色が再現可能っす。
(我ながら良い感じで調色できたと思うっす)
2008/11/07
エンジンは組み上がり済み(画像がないっす)。

で、いよいよボディ塗装の方に着手。
ボディの下地は既に作業済み。
ボディの指定色はタミヤスプレーのレーシングホワイトですが、どうにも黄色味が強すぎな感じがするので、今回はクレオスのホワイトに同じくクレオスのミドルストーンを混ぜて作ります。
この調色は車座の国産車エキスパートな氏から教わったのであります。
ばっちり、イイ色に調色できたっす!

乾燥はこの画像のようにペット用ヒーターを流用した乾燥ブースで強制乾燥(マネする人は自己責任でよろしく。オイラは加熱し過ぎないよう、外部タイマーで定期的に電源ON/OFFするようにしてます)。
2008/11/09
問題のエッチングパーツ(笑)

RA273でしかも1/12となると「エッチングでしか再現出来ない」っていうような薄いパーツやメタル感ギンギンの箇所は殆どないので、あまり意味ないっす。

それでも余らせてしょうがないんで使いますが....
マフラーも表面の荒れや集合部の継ぎ目の隙間が大きく、これもパテや瞬間接着剤で補修。

と書くと簡単だけど、
けっこう時間がかかったっす。

マフラーは複雑な形状だけど、組み立て自体は組み立て図に忠実に従えば特に問題は出ないっす。

マフラーの出口は爪楊枝の支えを突っ込めむためにもきちんとした空洞が欲しかったので、ドリルでざっくりと内部を彫り込んでるっす。

ベースホワイトを砂吹きし、乾燥後につや消しホワイトを塗装。でも思ったような「つや消し感」が出なかったので、フラットベースを加えたスーパーつや消しクリアを作ってコートしたっす。
2008/11/13
10日頃からデカールを貼ってクリアコート、今日は研ぎ出ししたっす。

デカールはかなり難儀します。
まずボディ再度のラインが真っすぐ定位置に貼りにくい、日の丸デカールやフロントノーズ内側は物理的に無理があり過ぎ(切り込みを入れたりマークソフターでなんとかしたけど)。時間が許せばマスキングして塗装表現した方が楽かも。

研ぎ出しはリベットのモールドがあるものの形状が単純なので楽です。

製作シーンは紹介してませんが、マフラーや足回りの各ユニットはすでに作成済みなので、これで全てのユニットが製揃い!

あとは組み立てのみです。
2008/11/13〜14(深夜/笑)
ここからは一晩での作業(所要時間:約3時間)です。
実はパーツ構成の少ないキットなので組み立ては楽です。

強度や組み立て時間を考慮して、接着はすべて瞬間接着剤です。
白化の出にくいロックタイトの新鮮な瞬間接着剤使ってます。

まずはフロント側から組み付け。

マスターシリンダーを格納するボックスを取り付けますが、これに付いてるフロントカウルマウントの金具(画像では少しボディから飛び出てる丸い穴の開いた金属のパーツ)は、力がかかるパーツなのでガッチリと接着剤で固めて付けないと後で悲惨なことに....
フロントサスの組み込み。
ここまでの製作過程では紹介していませんが、メッキパーツ類は、綿棒で手垢等を拭き取ってから、安っぽいギラつきを抑えるためにすべてスモークでコートしています。

組み込み時に手垢で汚れちゃうので、メッキパーツは組み付け後に再度綿棒で拭き拭き。
ハンドルとタイヤのステア機構が連動する仕組みなので、フロントサスの組み込みと同時にコックピットも完成します(この画像は後で撮影したのでロールバー部分の組み立てが進んじゃってます)。

ステアリングホイールはシャフトに入り辛いので組み立て前にシャフトへの挿入は要確認っす。
フロントのラジエータの組み込みです。冷却水タンクはラジエータユニットを支える強度が必要なので、これもガッチリと接着します。

ここまでの行程で、あとはフロント側はタイヤを装着するのみ(フロントのアップライトはタイヤ側に付いてるっす)、これで一旦終了っす。
次にリアの足回りっす。
リアのバルクヘッドにサスやサスアームやロッドをパチパチと組み込んでいきます。組み込み時は稼働がスムーズかどうかを確認しつつ行わないと完成後の車体が水平を保てない、なんてことにもなるので稼働のスムーズさは必ず確認。
後ろから見るとこんな感じ。

いよいよエンジンを搭載します。
ボディ側に小さな穴が見えますが、ここにエンジンから出ている突起を差し込んでエンジンが固定されます。
エンジンの積載。
エンジンは前出のボディ側の穴に突起を差し込むように斜めに滑り込ませますが、エンジンの位置確定に支障が出るので、この穴への差し込み部分は接着しないように。

エンジンの位置はバルクヘッドに接着するアーチ状のパーツでギアボックス(デフケース)を挟み込む形で位置が確定されます。

このアーチ状の部品はエンジン搭載前にきちんとバルヘッドにハマリ込むか確認した方がいいっす。

エンジン位置が決まるとドライブシャフトからリアサス(リアのアップライト)の位置を決めることが出来るので、この段階でリアのアップライトからボディに伸びる長いロッドを固定するパーツを接着するっす。
ドライブシャフト、リアスタビ、マフラーを組み込んでリア周りが完成。

マフラーの固定は、エンジン側は「浮いているだけ」なので、マフラー位置はギアボックスから出ているマフラーステーのみでの固定っす。
しかし、これが強度がなくてマフラーを固定するのにかなり苦労したっす。
せっかく再販するなら、こういう部分を金属パーツにして欲しかった。

あとはコクピットのウインドウとバックミラーを装着すれば完成〜なんとか11/14に間に合ったっす。


完成品ギャラリーはこちら
2017/09/22
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ゴリラ・オフロード仕様-14:フレームの塗装を剥離

まずはフレームの塗装を剥離します。
塗装の剥離自体は剥離剤を塗ってひたすら剥離、という至って単純な作業なのですが、剥離剤や使う道具で効率がかなり変わってきます。

まず、重要な剥離剤
市中で一般に入手可能なものとしては「塩素系」「非塩素系」と大きく2種類あります。前者は開けてすぐにツンとする匂いと増粘剤で白濁したドロっとしたタイプ(武蔵ホルトのペイントリムーバーが代表格)、手に付着するとチクチク痛みます。後者は刺激臭もなく手についても何てことないです。
2輪4輪の塗装を剥がすのに使うのは前者です。後者では全く効き目がありません。

で、当方がチョイスしたのは「デイトナ 強力塗装はがし剤」。匂いや状態から内容物は武蔵ホルトのペイントリムーバーと同じものではないかと思います。

なぜこれを選んだかといいますと、値段の割に量が多いから。塗装の剥離作業は「塗っては剥がして」をくり返すので剥離剤の量はとても重要です。

※剥離剤の使用前は剥離剤の注意書きはよく読みましょう

つぎに道具類
必要なものは、剥離剤を塗る刷毛とカップスクレイパー、ワイヤーブラシ、サンドペーパーやヤスリ類。それと最後に水洗いできる環境。

まずはこれ、広範囲な部分や頑固な部分はドリル&ワイヤーブラシでガンガンいきますが、剥離剤を塗る前作業に剥離剤が塗装に浸透しやすいように「塗装に傷をつける」作業で使います。

 ワイヤーブラシは手持ちが何本もありますんで、ワイヤー素材や太さで何種類か準備。ちなみに、塗装の剥離作業では真鍮のワイヤーブラシは殆ど使いません。

細部の剥離などで使うサンドペーパーやヤスリ類

作業はおおまかに
1.剥離剤が塗装に浸透しやすいように「塗装に傷をつける」
2.剥離剤を塗る
3.剥離剤で塗装が浮くのを待つ
4.前述した道具を駆使して浮いた塗装を剥がす
これを数度くり返します。
最初に剥離剤を塗るタームでは、なかなか塗装が浮いてきません。また場所によっては何度塗っても塗装が浮いてこない箇所もありますが、根気よく作業。

剥離作業中、夢中になって画像がありません...

手はドロドロに汚れてるし、ドリルブラシで剥離剤の飛沫も飛ぶので、デジカメは安全な箇所に置いてた、という事情もあるっす。

で、朝からまる1日かかって剥離した結果がこれ

ほぼ完全に塗装は剥がれ鉄無垢の状態です。ワイヤーブラシなどで擦るので、錆も一緒にだいぶ落ちて、幾分はキレイに見えますが、この状態でも錆はけっこう凄いです。

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ちなみに剥離前はこんな状態

塗装の剥離が終わりましたんで、次回はフレームの錆落としです。
地道な作業が続きます...