2022/07/03
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ゴリラ・オフロード仕様-25:リアサス・チェーンガイドの製作

※2017年・夏頃の作業です。

前回記事で発覚したリアサスマウント部とチェーンの干渉問題、静止状態ではギリ当たらないけど、走ると確実にリアサスマウントボルトをチェーンで削ることになるのでチェーンガイドまたはチェーンスライダー的なものを作って回避しようと。


まずは旋盤とフライスでガイドローラーを作ってみました。
こんなやつ


黒い樹脂はPOM(ポリペンコアセタール)でこういう類いのものを作るには極めて適したエンプラです。プロトタイプなので金属カラーにネジ止め、ベアリングは入ってません。

こういう風に取り付けます。


悪くはないんですが、なんとなくしっくりこない、こういうものはもう少しシンプルでスマートでないと「ゴテゴテ取り付けた感」が出てあまり望ましくないですね。ローラータイプは思いつきで作るんじゃなく、もう少し練ってから製作した方が良さげです。

というわけで問題となるリアサスマウントボルトの頭そのものをカバーするスライダー的なもので対処してみようと、再びPOMでこういうものを作ってみました。

ヤワな感じがすると思いますが実物は非常に頑丈で強度のあるものです(POMの強度をナメてはいけない)。

こんな風にボルトに被せ、ワッシャー的な感じでボルトと共に固定されます。

内径がボルトの頭より少し大きめになっているのはソケットレンチの挿入を可能にするためです。ちなみにボルトはSCM435(クロモリ)で強度区分10.9です、こういう箇所にホムセンで売ってるような鉄ネジ使っちゃダメっすよ、強度区分が4.8とかなので大変危険です。

取り付けるとこんな感じになります。ボルトの頭とリアサスマウントの頂点部をチェーンから守ります。機能的な目的はほぼ達成、見た目もシンプル&スマートで良いです。

が、実は問題が発生
・このスライダーが挟まる厚み分、リアサスマウントボルトの長さの損失が出てしまう。
・リアサスマウントボルトを必要なトルクで締めこむとこのスライダーは割れる可能性あり
こんなの作る前に気づけと>俺

ということでワッシャー的に挟むのではなく、ボルトの頭に小ネジのネジ穴を作ってボルトの頭そのものにネジ留めという手法にしました。


彫刻刀なんかを駆使して6角に掘るのが手間だった。
これで完璧です!

あ、そうそう、Webikeで買ったドライブスプロケットも到着しました。
信頼のSUNSTAR製、7mmオフセット16Tです。


チェーンは現時点ではチェーンライン出しなんかで張ったり外したりしますので古いままです。車体完成後のシェイクダウン直前に新品のチェーンに貼り替えます。

2022/07/02
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ゴリラ・オフロード仕様-24:ドリブンスプロケット確定と新たな問題勃発

※2017年・夏頃の作業です。

リアホイールには90年代頃のYZ80のリアホイールを使用するのですが「以前からドリブンスプロケをどうするか?」という難問がありまして、色々と探し回ってようやく解決へ。


まず、YZ80のチェーンサイズは428です、一方、モンキー/ゴリラは420。ですので、YZ80のホイールに装着可能な420チェーン対応の48Tのスプロケを探したのですがそんなもん無いです。長らく探していく内に流用可能なものを発見。それはカワサキKX60/KX80の旧モデルのスプロケ、420チェーンです。

KX60/KX80のスプロケはインナーのホールが100mmでYZ80と同じ、異なるのはマウントのPCDだけで
・KX60/KX80:120mm 4穴
・YZ80:116mm 4穴
ということで、KX60/KX80のスプロケを買ってマウントの穴を開け直せばよし、と。

ダメだった場合を想定して比較的安価で穴を開けやすいもの、ということでUSのJT Sprocketというメーカーから出ているスチールのスプロケを購入して穴を開け直しました(皿ネジ対応の穴がそれです)。


と書くと穴あけは簡単そうですが、焼き入れされている炭素鋼(たぶんS45Cあたり)ですので、ドリルビット(HSS鋼などに焼き入れ)の方が硬いので穴が開くことは開くのですが、それでもドリルのビットを6本くらい、皿ネジの凹を掘るビットを2本ほどダメにしました。

ダメにしたドリルのビットの値段を考えたら安価なスチールよりもAFAMあたりのアルミスプロケの方がよかったかも、と後悔。

まぁ、これでドリブンスプロケ問題は解決です。

ドリブンスプロケができましたんで早速チェーンラインの割り出しです。

上記のような状態にして純正のスプロケの何mmくらい外側に定規がくるのかノギスで計測して割り出した結果が7mmです。ってことで7mmオフセットのスプロケを買えば解決ですな...

とか思ったのですが、定規を当てていて新たな問題が発覚!
定規がスイングアームのリアサスマウントにやたら近い、干渉はしないけど危うい近さ!

嫌な予感がするのでリアサスのマウントボルトを差し込んだ状態で想定するチェーンラインにチェーンを合わせてみたところ...


リアサス本体やリアサスマウントには当たらないけど、チェーンが上下に暴れた際やシフトダウンでチェーン上側が弛んだとき、リアサスマウントボルトに思いっきりチェーンがヒットします。

ヒットしたところですぐに何か起きるってことはないですが、ボルトが削れる、チェーンにダメージがあるってことで、この箇所にチェーンスライダーが必要なことが確定!

1つ問題を潰せば新たな問題が発覚、カスタマイズあるあるっすね。

2022/07/01
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ゴリラ・オフロード仕様-23:ステムチューブのネジ切りとフォーク装着

※2017年・夏頃の作業です。

「ゴリラ・オフロード仕様-06:ステムの加工&組み立て」で製作したステムをフレームに取り付けるため、ステムチューブに新たにネジ山を追加します。

ステムチューブのネジサイズはM22でピッチは1.0mmです。かなり特殊なネジですがダイスはeBayで入手しました。届いてみるとデカいダイス(当たり前か)。このダイスのためだけにダイスホルダーを買う羽目になったっす。

ステムをバイスに固定し、ステムチューブのネジを切ります。「ゴリラ・オフロード仕様-06:ステムの加工&組み立て」でネジ切りに具合のよい太さに旋盤で加工済みです。

ネジ切りしていきます。
さすがにM22だと手応えあります。

ステムにインナーレース、ヘッドチューブにアウターレースを打ち込み、ベアリングを組み付けフレームに組み付けます。もちろんベアリングは新品のベアリングです。


フォークを組みこみ、ホイールを装着します。

これで前後ホイールがついて車体を支えられる状態になったっす。

2022/06/30
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ゴリラ・オフロード仕様-22:エンジンの掃除

※2017年・夏頃の作業です。

あまりにもエンジンが汚いので、エンジンだけおろして掃除することにしました。


フレームの強烈なサビ具合といい、いったいどこに置いてたのかと...
いや、ほんと汚いです、特にシリンダーヘッド周りとか触る気にもならないっす。

画像の奥に写ってる真鍮のワイヤーブラシなどを駆使して頑張って汚れを落としました。
エンジンの場合、テカテカピカピカに研磨してしますと表面積が減ってそれはそれで冷却上よろしくないのでホドホドのところで。

とりあえず触れるくらいにはなりました。

2022/06/29
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ゴリラ・オフロード仕様-21:ガソリンタンクの塗装

 長らく休止(放置)しておりましたが、先ごろ、ようやく完成しましたんで振り返り&備忘録を兼ねて再開です。

当記事は「ゴリラ・オフロード仕様-21」ですが、画像を整理すると「70」くらいまでありますんで順次アップしていきたいと思います。2016〜2017年頃から現在に至る間の作業ですので「記事の公開日付」は実際に作業した日付ではないので注意です。

というわけでタンクの塗装です。

※2017年・夏頃の作業です。
※剥離からウレタンクリアのコートまで何日にも渡る作業です。

すでに塗装は剥離済み、剥離剤はデイトナの強力塗装剥がし剤。安価でかつ一般に入手できるものとしては強力なやつです(手に付着するとチクチクします)。


凹みや傷をパテで埋めサンディングして均します。微細な傷はゲル状瞬間接着剤を使ったりもします。この後、プライマーを塗り、乾いたところでサーフェーサーを塗って1週間ほど放置します。

放置する理由は数時間で触れるレベルまで乾燥するのですが、ラッカーシンナー分が残留しているので、それらが抜け切るまで放置というわけです。残留したラッカーシンナー分があると、緩やかに抜けていく残留分のラッカーシンナーの分、塗膜が縮みますので後々のウレタンクリア層のヒビや塗膜の割れなどの遠因になったりするのです。


塗装に使う塗料はカー用のスプレーではなく、ごくごく普通のホムセンで売ってるラッカースプレーを使います。


理由は
・乾燥が早い
・ソリッドカラーの場合、色味に変なクセがない
・塗膜が強く隠蔽力も強い
・ウレタンクリアでコートするので凝ったノズルである必要がない
・安い!
ま、ブラックのようなソリッドカラーで塗りつぶすにはこれで十分ってやつです。

ブラックでベタ塗りしたのち、これまた1週間ほど放置します。
完全に乾ききった後、#800〜#1000のサンドペーパーで均します。このとき画像のような状態になりますが、このサンドペーパー痕がウレタンクリアの足つけのなりますんで気にしない。ユズ肌のようになっている箇所は完全に均すようにサンディングします。


サンディングの粉をパーツクリーナーを含ませた布で丁寧に拭き取った後、2液硬化型のウレタンクリアでコートします。


ウレタンクリアによるピッカピカの艶です。ウレタンクリアの硬化まで24時間吊るしておきます。

で、塗り終わった後、夕立が降りだすという。
艶あり塗装で湿気は大敵なのにねぇ。


このタンクに今後起きる災難を暗示するような雨でした...