2022/08/04
320 240

ゴリラ・オフロード仕様-57:自作サイドスタンドの補強

※2022/8中旬まで、ゴリラ・オフロード仕様製作は毎朝1話ずつ公開されます。

過去、2記事に渡って書いたサイドスタンドネタですが、前回記事で収束したと思われたサイドスタンド問題、剛性がやや不足していたようで、使用しているうちに根元のステーが少しずつ捻れて曲がっているのです。今回はその対策、これでサイドスタンド問題は完全終了だといいのですが...

サイドスタンドを取り外します。左の短いステンレスのアングル状のものが今回補強するサイドスタンドのステーです。


端材で作った補強部材を溶接しますので久々登場のバッテリ溶接。以前、ステンレスアングルを溶接した際、36vだとアークが強すぎた感がありましたのでまずは24vでやってみます。


右の小さな2つの部品が補強用の部材、適当な端材から切り取ったので穴があったりしますが補強はステー裏面になりますんで問題なし。


補強部材を箱型に溶接し、ネジ留め部も曲がらないよう縦に補強を入れました。これでステーの上方への曲がりは解消するかと。途中、24vではアークは飛ぶのですがアークの維持が難しかったので36vにしました。


つぎにこのアングル状のステーが重量に負けて捻れないようにする補強です。つっかえ棒を入れて三角支持にして捻れを防ぐ作戦。こんな形状の部品を作りました、先端のボルトを通す部品は旋盤で作りました。これを角度をつけてバーに溶接するのが難しかったっす。バーは3mm厚のスチールですのでかなりゴツいものです。


長さやネジ穴の位置関係などが合っているか何度も合わせて確認しつつ溶接します。


完成したので缶スプレーで塗装して本装着しました。ここは跳ね石などですぐに傷だらけになる場所ですので塗装も簡易なもので済ませました。


全体を見るとこういう形になっています。


これまではサイドスタンドに重量がかかってサイドスタンドが外側へ曲がろうとする力でステーが上方向に曲がったり捻れていたのですが、今回の補強を入れたことで曲がりを防ぎ、捻れようとする場合、つっかえ棒に引っ張る力がかかって捻れを防ぐ、という構造です。これまでとは段違いの剛性感があります、これでサイドスタンド問題は完了!(だといいのですが)

2022/08/03
320 240

ゴリラ・オフロード仕様-56:フロントブレーキキャリパーのOHと装着

※2022/8中旬まで、ゴリラ・オフロード仕様製作は毎朝1話ずつ公開されます。

フロントブレーキの引き摺り問題ですが、キャリパーのオーバーホールに必要な部品が揃いましたんでキャリパーのオーバーホールを行います。


ブレーキキャリパーは1986年型VFR400(NC21)の右側のみを使用しています。オーバーホールに使用するパーツは以下となります:
・ピストンシール x2:43209-MA3-006
・ダストシール x2:43109-MA3-006
・ピンボルトのブーツ x1:45132-166-016
・ブーツB x1:45133-MA3-006
・ピンプラグ x2:45203-MG3-016
・ブリードニップル x1:43352-268-003

まず、ピストンを抜くのですが、専用の工具がない場合、パッドを外してピストンが出てくるにまかせて何度も握ります。そうするとコロンっとどっちかのピストンが外れます、もう片方も手で引き抜けるくらい飛び出ているはずですので抜き取ります(取れない場合は専用工具、ピストンに傷がつくとアウトなのでプライヤーなどで雑に挟まないこと)。


ピストンが外れたらブレーキホースを外してピストンシールとダストシールも外します。片押しキャリパーですのでブラケット部とキャリパーボディ部に分離します。


歯ブラシなどを使って中性洗剤でよ〜っく洗って乾かします。この作業のときは冬でストーブがありましたので乾燥には便利な季節でした。


古いキャリパーのオーバーホールの要の作業、赤矢印で指すピストンシールとダストシールの溝をクリーニングします。ここは傷をつけるとフルード漏れの原因になりますので慎重かつ丁寧に根気よく作業。ワタクシは鏡面仕上げ用のコンパウンドを綿棒につけ、地道に磨きました。


いかがでしょう?だいぶキレイになったと思います。綿棒+鏡面仕上げ用のコンパウンドではこの辺が限界ですね。溝の中がピカピカになっているのが分かるかと。


上記の溝と同様にピストンも傷をつけるとアウトなので慎重に掃除、キャリパーの外側も歯ブラシや綿棒などを使ってできる限り掃除しました。


スライドピンはキャリパーボディ側、ブラケット側の2本あります。ブレーキの動作に関わる部分ですので腐食や汚れを除去し、ツルツルの状態にし、薄っすらとグリスを塗布します。



新品パーツを組み付けていきます。まずピストンシール(43209-MA3-006)とダストシール(43109-MA3-006)。ダストシールが外側の溝に入ります。組み付け時は薄っすらとブレーキフルードを塗っておきます。


ブラケット部とキャリパーボディ部の合体の際にスライドピンのブーツ類(45132-166-016と45133-MA3-006)を組み付けます。


ブレーキパッドを組み込んだ後、パッドピンのボルトのカバー(ピンプラグ:45203-MG3-016)でパッドピンの蓋をし、ブリードニップル(43352-268-003)を軽くネジ込んでおきます。


ピンプラグは走行中にいつのまにか無くなっていることが多い部品です。ネジ山が少なくマイナスネジなので強く締め付けにくいことが要因かと。


そんな困った部品のピンプラグには組み付けの際、緩いネジロックを塗布しておきます。このスリーボンドのネジロックは永久固定のネジロックと異なり、ゴム系接着剤のような固まり方をして緩みを防ぎ、工具で再びネジを緩めることも容易な緩いタイプ。


これでキャリパーのオーバーホールは完了です。見た目はちょっと汚らしい古いキャリパーですが中身はほぼ新品です。


フロントフォークに装着し、ホースを繋いでフルードをブリードして取り付け完了です。ブリードニップルも新品なのでピカピカです。


マスターの選定、ブレーキホースの選定、ブレーキの引き摺りなどのハードルがありましたが、ようやく完成です。ブレーキホースは現行のスズキGSX-R250のもの、引き摺りもなくなり動作も完璧です!

2022/08/02
320 240

ゴリラ・オフロード仕様-55:スピードメーター速度センサー

※2022/8中旬まで、ゴリラ・オフロード仕様製作は毎朝1話ずつ公開されます。

中華デジタルメーター(SS182)のスピードメーターの速度センサーを取り付けます。

適当なスチールの端材でこんな形状のものを作りました。穴は大きな方が12mmで速度センサーが嵌ります。小さい方は8mmで車体に取り付けるためのボルト穴です。


センサーをつけるとこんな感じ。スチール製なので錆びないよう、この後、黒の缶スプレーで塗装しました。


車体のどこにとりつけるかというと、ここ、フロントブレーキの最下部です。キャリパーサポートのボルトと共締めで装着します。


センサーを固定しようと、付属のナットを締めたらですよ、なんとなんと簡単にナットが割れてしまいました...モノがモノだけにそんなに強く締めてないんですが、何という中華クオリティ!


代わりのナットを入手するためにセンサーのネジ部を計測します。計測値はM12のピッチが1.0mm、いわゆる極細目という規格のナットです。


こういうものはモノタロウが選択肢が豊富で注文もしやすいです。目的のナットはこれです。錆びるとメンドくさいのでステンレスにしました。

六角ナット 3種 極細(ステンレス)  M12 x P1.0
https://www.monotaro.com/p/4221/8364/



これを注文してナット問題は解決!

次にセンサーがピックアップするマグネットを装着します。中華デジタルメーター(SS182)には小さくて強力なマグネットが3つ付属しているのですが、ワタクシのバイクのディスクローターには埋め込める場所はなさげなので、MTBのサイコンに付属のマグネットを使います。

サイコンのマグネットはM3のネジと専用のナットでスポークに留めて使うのですが、ディスクローターにネジ留めできるようスペーサーを作ります。


ディスクローターに装着するとこんな感じです。裏面のナットはあまり強く締め込めませんのでネジロックを塗布しています。



センサー側もモノタロウに注文のナットで無事に取り付け完了しています。


後日談:
シェイクダウン時、スピードメーターが無反応。ちょっと焦りましたがSNSでマグネットとセンサーは遠すぎても近すぎてもダメという助言を頂き、間隔を再調整し、無事スピードメーターは正常動作となりました。

なお、タイヤ外周長など、メーターの設定は下記の記事を参照してください:
保存版&備忘録:中華デジタルスピードメーターの設定(SS182/Koso RX2Nフェイク)

2022/08/01
320 240

ゴリラ・オフロード仕様-54:MINIMOTOリアグラブバー装着

※2022/8中旬まで、ゴリラ・オフロード仕様製作は毎朝1話ずつ公開されます。

テール周りの作業を行なった際、純正キャリアを外す代わりにグラブバーは欲しいということになりまして、色々と選定した結果、安価で見た目もまぁまぁなミニモト製のアルミグラブバーを購入しました。


ボルトオンで装着は容易かと思ったら、とんでもないことでございます。DAYTONAのキャリアレスキットと思いっきり干渉します。

どれくらい干渉するかというと、この画像でケガいているライン分ガッツリと干渉します。このキャリアレスキット自体がアップテールな感じですので、干渉して当然かと...


幸いにしてDAYTONAのキャリアレスキットはかなり厚みがあり頑丈なのでザックリ切っても問題はなさそう、ってことでグラインダーでカットしましたよ(新品なのに...)。


これだけカットしないと同時使用できない、ってことです。強度面はどうかというと、これくらい厚み(3mm、人力では簡単には曲がりません)があるものです。支えるのはテールランプ&ナンバープレート&ウインカー&保険証ケースでそれほど重量がかかる場所ではないので大丈夫。


リアサスを外してタイダウンで吊るしてる状態ですが(リアサスを外している理由は今回のグラブバー装着作業とは関係ないです)、これでDAYTONAのキャリアレスキットとMINIMOTOのアルミグラブバーが同時に無事装着できました。

この画像で干渉部分が分かると思います。


これでシートを装着して作業完了かと思いきや、シート後端の赤丸で囲んだ膨らんだ部分がグラブバーにガッツリ干渉します。これはシート表皮を留める爪を起こして表皮をめくり、シートの形状を力技でグイっと凹ませ表皮を元に戻して解決。


シートを装着して完成です!
シートとグラブバーの位置関係も間隔が広すぎず狭すぎず、良い位置関係です。


それぞれのパーツ単体であれば干渉はなかったんだと思いますが、意外と苦労させられたテール周りでした。キレイに仕上げることができてヨカッタ、ヨカッタ。

2022/07/31
320 240

ゴリラ・オフロード仕様-53:リアブレーキセットアップ

※2022/8中旬まで、ゴリラ・オフロード仕様製作は毎朝1話ずつ公開されます。

リアブレーキはTDR50のリアブレーキを丸っと移植しています。
ホースは前にの接続済、マスターのOHとセットアップを行いました。


リアはフロントとは違って、いたってスムーズにコトは運びました。ブレーキの引き摺りもなく良好です。